レポート: CMH Heli-skiing(kootenay)

カナダの中にはいくつものヘリスキーの会社がありますが、その中でも歴史があり、雄大さではピカ1な CMH に挑戦してきました。CMH Heli-SKIは基本的に1週間ヘリコプターによるパウダースキーを 満喫するものとなっています。この CMH には著名な方々も挑戦し、この素晴らしさを堪能しています。 本間綾美さん(2001 年第 38 回 全日本スキー技術選手権優勝)は 2000 年に訪れ (SKI JOURNAL 2000 年 10 月 417 号)、切久保深雪さん(2001 年第 38 回 全日本スキー技術選手権 12 位)も訪れて(SKI JOURNAL 2000 年 10 月 417 号)います。

CMH での Heli-SKI は全部で11エリアがあり、僕はそのうちクートニー(Kootenay、全エリアの中でも 比較的南にある)を選びました。 この CMH は基本的に1週間のスケジュールでカルガリーからのトランスポートも含んでいるんですが、 ぼくの選んだコースは4日間コース(1週間コースは高すぎて手がでなかった)は、 カルガリーからのトランスポートを含んでいません。というわけで、カルガリーから現地 (Nakusp, B.C.)まで自分でドライブしていかなければなりません。

料金には期間中の全食事が含まれています。食事は最高ですね。 夜はほぼフルコースに近く、毎晩違うメニュー。 どれもこれも美味しく、量もたっぷり。 普通に食べたら $40 〜 $50 ぐらい取られるんじゃないかと思うぐらい。
朝はビュッフェ形式でたっぷり食べられます。 もちろん、ベジタリアンのために特別メニューも用意されていますので (おそらく各種アレルギーにも対応してくれるでしょう)、どんな方でも満足いくと思います。

以下にどんな様子だったか書いてます。読んでくださいね。


2001年4月3日

天候雪→晴→曇
気温?度

今日よりカナダに来た一つの夢である heli-ski に挑戦です。

といっても実際に滑べるのは明日から。ここの CMH は前日泊して、 明朝より滑べるのがスケジュールなので、今日は移動だけ。 移動だけってたって Calgary から現地まで約 550km ぐらいあるんだから、 結構な移動時間だよ。それに加え今日の Calgary 近郊は大雪で、 通常1時間半ぐらいで行ける Banff まで2時間半かかったら、これだけでそうとう疲れた。 ずっと雪道だし路肩でスタックしていた車が10台以上いたのも、緊張感をあおるし^^;

ぼくの選んだクートニーはホテルが Naksup の町の中にあり(他のエリアは山の中でバス&ヘリでの 移動)、そこまでのドライブで相当疲れていたので、チェックイン→夕食後は速攻寝てしまいました。 明日の朝は早起きだしね。


2001年4月4日

天候
気温10度
滑走標高差4085m

今日から本格的な Heli-ski です。まず、朝食後にヘリコプターや雪崩時の救出についての ビデオを見ました。もちろん英語だったんだけど、このビデオは DVD なので日本語やフランス語・ ドイツ語なんかもサポートしてました。その後は飛行場に移動して、実際のヘリコプターで 説明を受けたり、ビーコン(人間の位置認識に使う)の取り扱い方法を練習する。

ここまでするとようやっとヘリコプターに乗れるんだけど、 思ったよりも揺れが少なくて快適でした。 以前小型セスナに乗った時は一発で飛行機酔いをしたけど、今回はなくて良かった。

スキーの1本目は再び雪崩時捜索の練習(ビーコン練習)をした後に滑べったのだけど、 heli-ski 専用の Fat ski(通常の 1.5 倍ぐらいの太さ)の重い &扱いにくい事。 今履いているのが操作性がいいから余計そう思っちゃうんだよね。 だから、板が回らない→後傾→余計コントロールできない→転ぶという悪循環の連続。 何回転んだかわかりません。

今日は本当にいい天気。 そのためかちょっとクラスト(表層が凍って深層が軟らかい雪)してしまっているのと、 板に慣れていないため非常に難しい。とにかく上を見て下を見ても、 また上を見てどこまで行ってもイイ天気。 本当に来てよかったぁ!

お昼もこんないい天気の湖畔(凍った上に雪が被っている)の 近くで取りました。様々なサンドイッチ,暖かいスープ,ジュースにチーズなどなどなど。 好きなものを好きなだけってわけにはいかないけど、結構お腹いっぱいになります。

お昼の後は再びヘリに乗っての出発です。 まさか湖の上から出発するとは思わなかったけどさ(^^;

合計、午前中3本、午後に3本で終了。しっかしこんなに疲れたスキーって何年ぶりだろう???


2001年4月5日

天候
気温3度
滑走標高差0m

lodge のある場所では曇なのだが、山の天気は雪。 視界が悪くヘリが飛べないために今日の ski はキャンセル。 天気に左右される自然のスポーツだから、こんな日もあらぁな。


2001年4月6日

天候
気温2度
滑走標高差4760m

amazing! unbelievable! 何もかもが信じられません。

今朝の天気が昨日とあまり変わらなかったから、あまり期待してなかったんだけど、 昨日の悪天候のおかげでいたる所で Powder 天国。 しかも並の Powder ではなく、膝どころ (写真じゃわかりにくいんだけど、これでもスキー履いているんだよ)か 下手すると腰まであるんじゃないかってほど(スキー履いているから正確には不明)。

まあ、これがオープンスロープだったらもっと Amazing なんだろうけど、 全部ツリースキーでの話。それでも所々オープンスロープな部分もあるし、 「おいおいこんな所滑べれんぞ、崖じゃないか!」って所も powder があるおかげで小さい 雪崩を起こしながら^^;滑べっていく事ができます。 この崖、正確にはわからないけど 70 度ぐらいあったんじゃない(?_?)。

転んでもないのに全身雪まみれになるし、何年ぶりだろう手袋がびしょびしょになったのは。 滑べっている時に雪が舞上がって前が見えなくなる事もしばしば。

午後には再び雪が降り出してきてしまったんだけど、 これもまた amazing。こんなシーン、想像さえしたことない。 森の中はもっと美しく、雪の降る様はまるで妖精の国のよう。

もう、こんなの味わうと並大抵の powder じゃ満足できなくなりそう。 まさに麻薬ですな^^;。 この麻薬につられて滑走標高差 2 million feets を実現した参加者がいて、 達成したラン後&食事の時にみんなでお祝いしましたとさ。

# 2 million feets = 約 666 km


2001年4月7日

天候
気温?度
滑走標高差6950m

もう、麻薬です。この Heli-ski。

今朝は天気が悪い(霧)のため一時待機だったので、スキーはあきらめていたんだけど、 まあ仕方ないなぁとほくそえんでいた (CMH のルールで天候のため一定の滑走標高差を滑る事ができないとお金が帰ってくる)。

だけど、10時頃からある程度回復したのでヘリが飛べる事に。 あまり良くない天気のおかげで一昨日の powder と昨晩の powder が重なりどこもかしこも new snow の嵐(笑)。さすがに標高の低い所では、少し雪が重くなっていたけど、 それでも powder には違いない。見てよ!このパウダー!。 曇っているのが少し残念だけど、パウダーのおかげでの浮遊感。 誰も跡をつけていない所を選んで滑るときの征服感。もうたまりません!。

今日の最後の最後に晴れてくれた。 帰りのヘリコプターからの風景は迫力満点。 こんな景色毎日見れたらよかったんだけどねぇ。

もうこれは何と表現したら良いんでしょう?毎年でも参加したい!年何回でも行きたい!って 思わせてくれます。お金が問題なんだけどさ。でも、一回でもこれを味わうと、これのために すべてを投げ売ってもイイって思わせてくれます。これを毎年できるような人になりたいと 思わせてくれます。

こんなスキー味わった事ありますか?




メールはこちら♪
Last modified: Sun Sep 23 18:24:12 JST 2001